こんにちは、管理人のU2です。

G研の秋学期では、「私の成育歴」というレポートを書きました。8,000文字以上あったのでなかなかのボリュームです。私が今の私になるために大切だったことを、5つの段階に分けて書きました。

  1. 出生から中学生
  2. 高校生から大学生
  3. 社会人1社目から3社目
  4. 社会人4社目、現職
  5. 死別体験


なかでも、グリーフケアに誘われる切っ掛けとなった、「5.死別体験」について一部抜粋のもと触れたいと思います。

二つ目は、1人称の死についてだ。父は人に対して見返りを求めずに施し続ける人生を歩んだ人であった。自分のことはさておき、常に自分以外の人、特に家族に対しての思い入れが強く、自分はボロを着ても施し続けた人だった。いわば、私とは真逆の人生を歩んできた人とも言える。死とは何か、生きるとは何か、何を目的に生きるべきなのか、父が死を通して家族に教えてくれたように思える。

そうして49日があけ、気が付くと東北大震災の被災地を巡る一人旅にでていた。テクノロジーは無力で、人は自然に生かされている現実を知り、現代社会にどっぷり浸かり身動きがとれなくなっている自分が情けなくなった。私は何のために生きるべきなのか?いつ死ぬかも分からない人生を生活のためだけに生きるのか?2ndキャリアを考える必要性を痛切に感じる契機ともなった。

上記は、ガンでこの世を去った父親に対して述べた一節ですが、私の人生の転機のなかで最もインパクトがあった出来事であったことが成育歴を通して可視化された瞬間でした。

人生のストーリーを振り返ることは、過去の物語を再構成することにつながります。そして、「自分とは何者であるのか」を知ることが、対話をする上で欠かすことのできないエッセンスであることを改めて考えさせられました。

そして、傾聴する際に示す自分自身の反応が、過去の経験というフィルターを通して変化し、ときに自己の課題からくる固定観念が邪魔をしていることが分かりました。私のモノの考え方や感じ方の傾向が知れたことで、自己理解が促進されたよい機会となりました。

(続く)

この記事を書いた人

BARISTA
café Rodgersの企画・運営をしています。対話のことを中心に、不定期ですが投稿しています。「第三の語る場」が世の中に喜んでもらえるよう頑張ります。