ー ”気持ち” ー
こんにちは、管理人のU2です。
グリーフケア研究所(以下、G研)での学びを通じて、対話と傾聴について少し考えてみたいと思います。
G研でのグループワークは、特定のテーマについて発表する話し手と、その話を傾聴する聞き手(6~7人)に分かれて順番に対話が進みます。概ね、以下のような流れで進行します。
グループワーク例
- 話し手がテーマについて話す
- 聞き手がランダムにフィードバックする
- フィードバックに基づき話を深堀する
- 最後に話し手が感想を述べる
話し手が発表を終えると、聞き手はその話の内容を心の中で深く味わい、「どう感じたか?」という聞き手としての”気持ち”をフィードバックします。このフィードバックは、聞き手の感性に基づいた抽象的な感想となるため、話し手にとってはとても難解で、聞き手に対しての返答・対応に苦慮することになります。
気持ちと言えば、「楽しい」「嬉しい」「悲しい」「腹が立つ」「辛い」「苦しい」などのシンプルな感情表現が思い浮かびます。しかしながら、「透明でつるっとしたビー玉」や「森のなかをゆっくりと歩む像」など、自分の気持ちに名前をつけるという大変ユニークなフィードバックが多いからです。
話し手初体験
私が初めて話し手を経験したとき、グループメンバーから多くの抽象的なフィードバックを受けましたが、自分自身の琴線に触れるような新たな気づきや反応は現れず期待外れに終わりました。
と同時に、それこそが普通の反応であって、グリーフを抱える人々に自分の考えを述べるべきではないとの意を強くしました。
対話において、抽象的なイメージや表現のやりとりが感情を伝えかえすことにつながっているような気がしませんでしたし、対話とは相手が理解し易い共通言語を用いたりシンプルに言ったりしすることで、聞き手の”気持ち“は伝わり易いのではないでしょうか。このあと1年半続くG研の通学に暗雲が立ち込めた瞬間でもありました。
(続く)
この記事を書いた人
BARISTA
café Rodgersの企画・運営をしています。対話のことを中心に、不定期ですが投稿しています。「第三の語る場」が世の中に喜んでもらえるよう頑張ります。