こんにちは、管理人のU2です。
「café Rogersってなに?」ということを振り返り、なぜ立ち上げたかったのかを何回かに分けて呟いていくことにいたしました。
あれは、いまから8年前の2016年7月でした。東北に旅に出た折に、東北大学で行われていたサイエンスデイというイベントにて聴いたある住職の講演がきっかけでした。
金田諦應(たいおう)さんは、宮城県栗原市にある通大寺の住職です。震災の年から継続している傾聴移動喫茶「カフェ・デ・モンク」についてこう述べていらっしゃいました。
「モンク」は英語でお坊さんのこと。これに、被災者の「文句」を聞き、私たちも一緒に「悶苦(もんく)」するという意味も込めています。傾聴では、相手の気持ちを尊重し、訴えや不安を否定したり、安易に教え導いたりするのではなく、寄り添ってひたすらに耳を傾けます。わずかでもその場の空気が乱れていると人は心を開きません。現場の情報をとにかく集めて、被災者の発する言葉の裏の裏を読み、唇の動きにも神経を集中させる。泥の中をはいずり回るような、とてもデリケートでタフな活動です。
軽トラで被災地を回りながら、被災者の心に寄り添う傾聴活動カフェ・デ・モンク。
金田さんの軽やかな語り口とは裏腹に、映し出されるスライドの数々をみながら、5年間被災者の苦悩に向き合ってきた凄まじさに身震いいたしました。
きっと真の傾聴とはこういうことなんだろうなぁ・・・と感じ入りました。
そして、キャリアコンサルタントの傾聴とは比べるべくもなく、その奥深さに敬服いたしました。
(続く)
この記事を書いた人
BARISTA
café Rodgersの企画・運営をしています。対話のことを中心に、不定期ですが投稿しています。「第三の語る場」が世の中に喜んでもらえるよう頑張ります。